20170209「留学生が先生!」プログラムが、並木小学校で行われました。(No.16-32)

 日 時:201729() 13501525

場 所:並木小学校 6年生

留学生:関 玲さんMs.guan ling(中国)、コリーン・クリスティナ・シュムコーさんMs.Collen Christina Schmuckal(アメリカ)、ファヴェロ・ソウザ・タイスさんMs.Favero Souza Thais(ブラジル) 計3

    (付添:国際理解支援協会 堀内一男さん)

AIRAサポーター:関口さん夫婦、矢部さん 計3

我孫子市では、(公財)国際理解支援協会が国際理解学習の支援目的で運営し、外国人留学生を講師として学校に派遣している「留学生が先生!」教育プログラムを1994年から活用し、授業を行っています。

昨年度までは中学校を含め実施していましたが、今年度(2016年度)は小学校で、9月から翌年2月まで13校(1校は中止)で実施しています。

201729日(木)、みぞれ交じりの空模様の中で、3人の留学生先生が並木小学校6年生を訪れ、授業を行いました。AIRAでは、留学生を駅から学校までの送迎支援を行いました。

授業は45分を2回行い、生徒は3名の留学生先生から2名の先生の授業を選択します。

授業は、自己紹介(母国語と日本語)、出身国のまちの紹介、文化、生活などについて、写真などを用いて、日本と比較しながら話されました。以下、授業の様子を紹介します。

1 コリーン・クリスティナ・シュムコーさんMs.Collen Christina Schmuckal(アメリカ)

コリーンさんは、東京芸術大学大学院で学ぶシカゴ出身で、寿司、おにぎり、カレー大好きの留学生。授業開始とともに、生徒と手拍子でリズムをとり、手拍子に合わせて犬の皮の三味線を弾いた導入で始まりました。

その後自己紹介とシカゴのまちの紹介です。シカゴには地図に表示される大きな湖(ミシガン湖)がある。子どもの頃は海を知らなく、初めて行った海の水の塩からさにびっくり。シカゴのまちや移民の多いアメリカの事と自分の名前の由来などを話していました。

2 ファヴェロ・ソウザ・タイスさんMs.Favero Souza Thais(ブラジル)

タイスさんは、早稲田大学大学院で法律を学ぶミナスジェライス州のジュイズ・デ・フォーラJuiz de Fora(リオデジャネイロ州に隣接)出身の留学生です。ブラジルは移民で作られた国で、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、北米など様々な国・地域から移り住み、タイスさんは2つの名字(姓)(Favero Souza)ですが、多い人で4つ持っている人もいる。氏名を書くのも、呼ぶのも大変なので、普通は名前(Thais)を用いるそうです。

ア 文化の紹介・・・あいさつは、ハグやキスをする。ブラジル旅行する時は心の準備をしてとアドバイス。

イ 国の紹介・・・旧首都のリオデジャネイロ、首都を内陸に作った人工首都ブラジリア、ビルが立ち並ぶサ ンパウロ、そして出身地のジュイズ・デ・フォーラは広大な土地に大学以外有名なものはない、と。様々な  写真を示しながら、ブラジルの紹介をしました。

ウ また、芸能人の写真を示し、「誰がブラジル人?」、正解はヨーロッパ系、アフリカ系、アジア系等の顔の 人全てブラジル人ですと。奴隷などで集まって出来たブラジルの国の成り立ちの紹介を合わせてしました。 日系人も多く、日本語も通じるようです。

エ 食べ放題は、時間無制限で話しながらゆっくり食べる。(日本の時間制限有りに驚き)。

オ 食べ物・・・クリームやチョコレート、イチゴなどの果物などを中に入れた“フルーツ寿司”を食後のデザー トとして食べるそうです。ブラジル人は甘いものが好きだから。

カ タイスさんが、なぜ地球の裏から日本に来たのか・・・高校の時アニメが好きで日本語を学び来日、日本 文化が好きになった。帰国して難しい奨学金をもらう試験に挑戦。あきらめなかった。合格して再来日でき た。「みんなも夢に向かって絶対にあきらめないで下さい」このことが伝えたかった、と。

キ 生徒からの質問・・・漫画ではセーラームーンが好き。歌手は、場所は、食べ物は など話は尽きません でした。

3 関 玲さんMs.guan ling(中国)

関さんは、筑波大学大学院で学ぶ中国湖南省邵陽市出身の留学生です。同じ漢字圏であることから、中国語の読み方などを説明しました。「いいね!」は「贊zan」、生徒はすぐに覚え使っていました。

ア お正月「春節」・・・旧暦で毎年日にちが異なる。中国の生活では旧暦が用いられ、例えば、旧暦の626日生まれの関さんの誕生日は、太陽暦では毎年変わるそうです。

イ 春節は、15日間続く。家の入口に張る「春聯」や「倒福」(福の字を逆さに貼り、福がやってきて(倒)幸せが訪れるように)、お年玉もある(お祝い袋―誕生日・結婚式)、 等を日本と比較しながら話していました。

ウ 学校生活・・・昼食は、給食はなく食堂で買って食べる。昼食時間が2時間30分あり、昼寝の時間となっている。来日して日本には昼寝の時間がなく慣れるのに苦労したそうです。

エ 生徒と、グーは「石頭shi tou」、チョキは「剪刀jian dao」、パーは「布bu」と説明しながらじゃんけんをしていました。勝った人に魚の形をした小物をプレゼント。

オ 生徒からの質問・・・

①来日して驚いたことは? ⇒野菜、豆腐。肉などを生でたべること、中国では炒めたりして食べる。

②中国の世界遺産は? ⇒万里の長城。中国では、一回は登るべきで、“長城に登らなければ立派な男と言えない”と言われる。

③日本との共通点は?  ⇒米を食べること。(肉)饅頭は中国では朝食として食べる。

④異なるところは? ⇒日本では料理は小皿で食べている。中国では丸テーブルで囲んで取り合って食べる。テーブルの食物には「魚」が有る。これは「魚」は中国語で”yu”と発音し、「余」と同じ発音なので「有余」(お金が余り余裕がある)と言う意味から、料理には欠かせない 等。

3人の留学生先生は、明るく、生徒たちに話しかけるように問いかけ、答えていました。

授業が終わって控室に戻ると、外にはみぞれが雪に変わって降っていました。シカゴ出身のコリーンさん、「寒くないねぇ」と。シカゴでは雪が多いいが、雪が降るうちは寒くない、湿度が低く雪になる水気がなくなると本当に寒いそうです。

また、三味線に猫ではなく犬の皮を貼ったのを用いる理由を聞くと、犬と猫の皮では音色が異なりコリーンさんは犬の皮の音色が好きだそうです。

AIRAの送迎ボランティアの方は、留学生が授業中、話も聞けます。授業が終わってからも出身国・地域などの話が聞くことができます。留学生の方は日本語が流暢で、まるで「ミニ異文化理解講座」で外国事情を知るいい機会でした。

送迎は、近くの駅です。留学生を派遣している(公財)国際理解支援協会の人が付き添いで来ますので、初めての方でも心配はいらない様です。支援協会の人が、3人の送迎ボランティアの方が携わり、感謝していました。

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