17112601 市民と外国人がまつりをとおして交流を図る「友好を翼にのせて 第26回あびこ国際交流まつり」が晴天の秋空の下で開催されました。開催に先立ち、会場の我孫子ショッピングプラザのエントランス(ガーデンコート)では、オープニングイベントとして、ペルーの国民舞踊であるダンスが華やかに演じられました。(No.17-18)

開催月日・時間:2017年11月26日(日) 11:00~16:00
場 所:あびこ市民プラザ (ホール、ギャラリー、サロン、和室)

 今年のまつりは、市内の在住外国人の増加傾向の中で、市民と外国人はもとより、外国人同士や同国の人同士がまつりの場をとおして交流を図る目的から、サブテーマを「こんにちは!から始めよう」としました。そして、市内で国際交流の活動を行っている団体にも声をかけました。
 まつりは、ホールでの歌などの出し物の他、ギャラリーでの外国特産品の展示販売などやお茶席でのおもてなし、外国人による着物体験が行われました。

●紙芝居とエプロンシアターの上演
 まつりの開始に先立ち、12時からホールの一角で子どもを対象に開催されました。
 紙芝居は、中国出身の劉 鵬Liu Pengさんが「ふしぎな力」を英語と日本語で演じました。未就学児には英語は難しかった様ですが、劉さんの演技に見入っていました。
 続いて、川村学園女子大学幼児教育学科の野田奈保佳さんと染谷晴香さんによるエプロンシアターの開演です。エプロンを舞台に見立て、物語を進める劇です。ポケットから人形等を取り出してお話ししながら、物語の場面が展開します。見ていた子どもたちは大喜び、畳を敷いた会場は子供たちの声であふれ盛り上がりました。スクリーンに映し出された演技を見ながら、大人の方もポケットから出てくる物に引き込まれて楽しんでいました。

●まつりの開始
 13時からホールにてまつり開催のセレモニーが行われました。司会は、AIRAの早坂満さん(交流部会長)と趙 旭さん(Zhao Xu、中央学院大学交換留学生)です。AIRAの佐藤会長に代わり村越孝一副会長が「場内で外国人を見かけたら“こんにちは!”と声をかけ交流を図ってください」と主催者を代表して挨拶しました。
 続いて、来賓代表としてAIRA名誉会長でもある星野順一郎我孫子市長が「最近、市内ではベトナムの方が増えている。今後我孫子市を訪れる外国人も増えてくる。住んでいる外国人、訪れる外国人とまつりなどをとおりして交流が深まることを希望します」との挨拶がありました。
来賓の紹介があり、その後まつりが始まりました。

1 ペルーダンス
 ソルイルナ・ペルビアン・ダンススクール生により、オープニングイベントに引き続き、ホールでペルーの伝統舞踊マリネラ(Marinera)が披露されました。このグループは国内で開催されたコンクールで優勝した実績があります。軽快なリズムに乗って、裸足の女性の動きの速いダイナミックな足さばきと女性に合わせた男性の激しい足の動きは、会場を魅了しました。また、女性の白い気品のある衣装、ハンカチを手にした男女の踊り等見ごたえがありました。少年少女が踊る「愛の踊り」とも言える踊りは、女性の動き、ステップ、表情の変化は、喜んだり・すねたり・仕掛けたりして、恋の駆け引きをしている様で、見ているものをハラハラドキドキさせ、楽しい踊りでした。

2 子どもヒップポップダンス
 カッパダンスキッズは、我孫子市内のカッパまつりなど様々なイベントに出演し、イベントを盛り上げています。まつりでも小さい子供から中高生の踊るダンスは、軽快なリズムに合わせステップを踏み、見ている人を楽しませ元気づけます。会場内は観客であふれ盛り上がりました。

3 ダンス&ミュージック
 今年7月から活動を始め、8月にCDデビューした放課後アイドル“手賀沼サンセット”は、我孫子市内外のイベントに出場して我孫子市の魅力発信に貢献している我孫子市が生んだアイドルグループです。「オオバンロック」「うなきちパラダイス」「手賀沼サンセット」の曲をダンスを交え歌いました。歌詞は我孫子の情景を現した内容で、親近感を覚えるものです。照明を落とした場内では、若者から市長を始めとした来賓の方々など、たくさんの人が体でリズムをとりながら聴いていました。♪♪手賀沼SUNSET 勇気をください♪♪(「手賀沼サンセット」の歌詞の一部)、勇気を得ました。

4 フルート&オカリナ演奏
 フルート、オカリナ等を演奏しマルチプレーヤーとしてコンサート等で活躍している石井幸枝さんと、ピアニストとしてまたジャズボーカリストとしてライブハウスで活躍中の田山ひろみさんが共演しました。
 振袖姿でステージに立った石井さんは、黒地の着物が良く似合い、フルートとオカリナを用いて演奏しました(「カーニバルの朝(映画「黒いオルフェ」より)」、「コーヒールンバ」など)。田山さんのピアノの音色と、石井さんの力強い透き通るフルートとオカリナの音色は心に染みわたり感動を与えるものでした。途中、田山さんが声を出しリズムをとると「突然の彼女の大声を聴いて、気が狂ったかと感じている方がいるかもしれませんが、彼女はもともとジャズボーカリストです」と解説するなど息の合った二人の演奏でした。

5 日本語教室生徒の発表
 火曜日クラスは、国当てクイズを出題しました。生徒さんがそれぞれの国の服装で場内を回り舞台に上がります。画像を投影したり国旗を示したりとヒントを出しながらの出題でした。
 土曜日クラスは、「幸せなら手をたたこう」の合唱です。合唱後、「しあわせ」を中国語、ベトナム語、タガログ語(フィリピン)、フランス語で読み上げました。外国出身者の方が、日本で幸せに暮らしたい、その希望をかなえさせたい・・と考えさせられました。

6 外国語講座生の発表
 中国語 張 華先生クラスの受講生は、中国出身で日本語教室の受講生を加えて、「生姜は古い程辛い(姜是老的辛)」は日本語では何というかは?(答え:亀の甲より年の功)等の成語クイズとテレサテン(邓丽君Deng Li Jun)の歌「我只在乎你(時の流れに身をまかせ)」を合唱しました。
 フランス語 ミシェル広川先生クラスの受講生は、ピアノの演奏でシャンソン 「ムーランルージュ(赤い風車)」を合唱しました。
 韓国語 金 芝男先生クラスの受講生は、中央学院大学生を加えて、「タンシン モルシコヤ(あなたは知らない)」、チャングムの誓いの主題歌「オナラ」の歌を合唱しました。

●ギャラリー
 11時からギャラリーがオープンしました。
1 外国ブース
 ギャラリーには、外国ブースが設けられ、その国の食べ物や民芸品が展示販売されました。
 手作りのフランスパン、マドレーヌ、キッシュ(フランスブース)、インドネパールのナン(AIRAブース)、レンタルのポップコーンマシンで作ったポップコーン(アメリカブース)、珍しいペルーのコーラ(インカコーラ)と手作りお菓子の試食(ペルーブース)、サリコム、辛ラーメン、梅ジュース等と小物(韓国ブース)、日本では手に入りにくいドイツで購入したグミベア・子供のお菓子等の菓子類(ドイツブース)、台湾茶の試飲、パンダの組みひもストラップ、鉄画、ヒマワリの種の試食(中国ブース)・・・などです。
 各ブースの壁面には、その国を紹介する写真・絵・衣服などが展示してあり、更に、韓国語講座生が先生と韓国旅行をした時の想い出の写真も展示してありました。
2 キッズコーナー
 川村学園女子大学の野田奈保佳さんと染谷晴香さんがキッズコーナーを担当しました。ホールでのエプロンシアターを終えた後のキッズコーナーは、子ども達であふれていました。エプロンのポケットから出てくる動物などは子供たちにとって不思議なマジックの様なもので、演じた2人の「お姉さん」に親しみを感じ、喜んで遊んでいました。キッズコーナーで訪れる子供たちに2人は大活躍でした。
3 その他の展示
 壁には、まつりのサブテーマである「こんにちは!」を日本語教室受講生の出身国13カ国の言葉で表記してありました。また、我孫子市内で活動している国際交流の他団体「あびこホストファミリーの会」の紹介、AIRAの1年間の活動を写真で展示してありました。そして、初めての試みとして「外国人何でも相談コーナー」が設置されていました。
 また、ギャラリー入口付近に設けたブースには絶滅が心配されていたアホウドリの復活・保護を目指し、小笠原諸島への再導入活動を行っている(公財)山階鳥類研究所を、AIRAとしても支援するためにアホウドリ饅頭を販売していました。

● お茶席
 小笠原宗賀(裏千家)先生のお茶席は、10時からロビーにて始まりました。照明を落とした幽玄な雰囲気の中で、会場には和服姿の方も多く、日本人に交じり外国の方の姿も見受けられました。訪れた人々は、茶器や茶碗、また窯にも関心を寄せられ、拝見されていました。小笠原先生はお道具についてお答えしたり、茶道やお軸「和」の説明をされたり、一緒に記念撮影に応じたりと来場者対応にも追われていました。107名の来場者は時を忘れ、一期一会の日本文化茶道の体験を堪能していました。

● 外国人の着物体験
 和室では、田口慶子先生と社中の方が2人1組となり、着物の着付けを行いました。来場した25名(女性20名、男性5名)の方に着付けをして差し上げました。スエーデンから観光で来られた二人の女性に、AIRAまつりでお茶と着物の体験をするためにホストファミリーの方が連れてきてくださいました。「日本文化の粋が体験でき忘れられない思い出になりました」と満足して後日帰国しました。着物姿の外国人の方は、会場内や入口の生け花を背景に写真撮影をしていました。
 会場入口の岩井春幸先生の生け花は、ポインセチアの赤とカスミソウの白が近づくクリスマスを思わせ、和服姿にとても映えていました。生け花の前では着物姿のオンパレード、着物で着飾った外国人の方でにぎわっていました。

● お楽しみ抽選会
 ホールでのすべての出し物が終わり、今回のまつり実行委員長北嶋扶美子さんの閉会の辞に続き、抽選会が行われました。
 抽選の品物は、賛助会員の方からの提供品などです。他では手に入れにくいレア物もありました。当たった方は大喜びでした。主な提供品は、次のとおりです。提供に応じてくださった方、無理なお願いに快く応じてくださり有難うございました。

【提供品一覧(順不同)】

・NECラグビー部「グリーンロケッツ応援グッズ・・PUボール、タオル、マフラー」他
・中央学院大学「エコバック、ボールペン」
・山階鳥類研究所「書籍と鳥の絵葉書」
・市役所「うな吉ストラップ、マスキングテープ」
・鳥の博物館「クリアファイル、ボールペン、シール」
・フランスパン屋 Thierry さん「1kgの手作りパン」
・ドイツブース「ハーブティとお菓子」
・CD「手賀沼サンセットⅠ」 等

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