1712091 AIRA日本語教室で教えている講師の学習会が開催されました。今年度は、7月の「語彙から考える《やさしい日本語》」に続く2回目です。(No.17-20)

日 時:2017年12月9日(土) 14:00~16:20
場 所:あびこ市民プラザ 多目的ホール
講 師:天坊千明さん(にほんごの会会員。「杉並でくらす外国人のためのにほんご教室」担当講師)
参加者:30名(AIRA講師24名、松戸市国際交流協会4名、AIRA2016日本語養成講座修了生2名)

 近年、阪神淡路大震災(1995年)を契機に、外国人等への分かり易い日本語、やさしい日本語への関心が高まっています。AIRA日本語教室では、今年度2回目の学習会として「いっぽ にほんご さんぽ」の著者でもある天坊千明さんをお呼びして学習会を開催しました。
 進行は、火曜日教室学習係河嶋さんです。へさきボランティア部会長の挨拶に続き、始まりました。
 天坊講師は、東京都杉並区等で外国人に日本語教育を実践しています。9日は、午前中にアビスタに来られ、AIRA日本語教室を見学しました。
 講義では、受講生に問いかけながら話を進め、また午前中のAIRA日本語教室の教え方にも触れながら進めていました。また、絵・文字等が書かれたカードを用いてビジュアルに視覚にも訴えながら説明していました。
 講義内容は、天坊講師が執筆し日本語教育で使用している教材「いっぽ にほんご さんぽ」に 沿ったものでした。
 天坊講師は、日本語を教えるスタンスは、教師(指導者)と生徒(学習者)は対等の立場で接すること。日本語を単語ではなく、センテンス全体を丸ごと覚えてもらい、色々な場面に展開してフレーズをパターン化教えていることなど丁寧で分かり易く話されました。
 また、非漢字圏の外国人にとって漢字の学習は難しいので、象形文字を示して漢字に興味を持たせながら教えているそうです。
 最後に、質疑応答がありました。主な内容は次のとおりです。
質問1・・・AIRA日本語教室では、教材は現在「みんなの日本語」を用いています。今回のレベルアップ講座で天坊講師は自身が執筆した教材「いっぽ にほんご さんぽ」に沿った内容でした。この点について、「みんなの日本語」と「いっぽ にほんご さんぽ」の違いは何か?
 天坊講師:「『みんなの日本語』は全体を網羅し便利です。これに対し、週一回の学習者が生活の中で話せる様にと、生活に必要な文例を選び、近年言われている“やさしい日本語”の観点から文型を選び『いっぽ にほんご さんぽ』の教材を作った。ビュジュアルな視点、学習者の生活の視点を活かすものです。」
質問2・・・フリガナはひらがなではなく「ローマ字」で表記しているがメリットは何か?
 天坊講師:「英語が世界で普及している現在、ローマ字表記の方が日本語を知る手掛かりになるのではないか」
 参加者と講師の熱心な質疑応答の中で、予定時間を超え、レベルアップ講座は終了しました。

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