201802091 我孫子市内の小学校で実施している「留学生が先生!」の授業が布佐南小学校で開催され、AIRAでは送迎スタッフによる支援を行いました。 (No.17-27)

日  時:2018年2月9日(金)11:10~12:20
場  所:布佐南小学校 6年1組教室  (35名)
留学生先生:ン シェリル  Ng Cheryl さん(シンガポール)
AIRA送迎スタッフ:工藤さん  (公財)国際理解支援協会指導員:堀内さん

 ン シェリルさんは、東京大学教養学部で学ぶ留学生です。シンガポールは多民族国家です。ン シェリルさんは出身の民族服に着替え、他の民族服を持ち授業に備えました。6年生の生徒が迎えに来て生徒は英語で挨拶、一緒に教室へと向かいました。
 授業は、シンガポール・チャンギ国際空港に降り街に出かけるという、シンガポール・ツアーをしながら、シンガポールの国、文化、生活、学校などを紹介しました。生徒たちは事前にシンガポールの下調べをしていましたが、異文化の話を直接聞いて驚きを感じていました。シェリルさんの話を一生懸命メモし、終わってからも質問していました。以下にあらましを紹介します。
1 国について
 国土の広さは東京23区と同じで、東西間の移動は電車で1時間半、小さな島国は世界地図の上で小さな点の中に入ってしまうことから、「小さな赤い点」little red dotと呼ばれるいる。季節は雨季と乾季はあるが年間30度前後と暑いところで、気温22度でコートを着るとか。
 国土の狭さは、公共交通利用へ安い運賃設定と高額な自動車価格(最低1,000万円)、8割の住民がアパートに住む。
2 多民族国家の影響
 中華系、マレー系、インド系等の多民族国家であることから、公用語は4つ(英語、華語、マレー語、 インド・タミル語)あり、駅名表示も4言語で表示してある。食べ物、まつり・葬儀などの習慣、宗教ごとの寺院などと、それぞれバラエティに富んでいる。
3 学校と海外留学
 学校制度は、小学校6年間、中学校4年間、高等学校2年間でそれぞれ受験がある。中高一貫校もあるようです。その後は大学進学を選ぶ人、海外留学を選ぶ人に分かれ、海外留学を選ぶ人は4割程度あるようです。

 最後に、シェリルさんは将来の希望を話ました。両親はシェリルさんに収入の多い弁護士や医者になってほしく、留学に反対しました。しかし、世界を見たい、翻訳・通訳をとおして様々な文化の懸け橋になりたいとの夢に向かい、反対を押し切り親の助けを受けないで自分の道を歩く道を選んだ。
 日本語は他の言語より難しい、その難しい日本語を学んでいる生徒たちは英語学習など難しくはありません、そして生徒たちに“Majulah Singapura” マジュラー・シンガプーラ(進めシンガポール)の言葉を送り、挑戦してくださいと生徒を励ましました。

 質疑の時間に、生徒たちから①難しい日本語を何年で覚えた? ②日本で驚いたことは? ③シンガポールや日本の良いところは? ④好きな料理は? など質問があり生徒たちの印象の深さが表れていました。

 2017年度の「留学生が先生!」プログラムは、2017年10月から始まり、今年度は今日で小学校13校と中学校1校のすべてが終了です。生徒たちには十分理解できないこともあると思いますが、この授業が心の隅に残り将来思い出して自分の進路に活かす時が来るでしょう。

201802092201802093201802094201802095201802096