201809301 我孫子市国際交流協会(AIRA)及び我孫子市の主催で、市内在住・在勤外国人や日本人を対象としたスピーチ大会が開催されました。今回で20回目になります。(No.18-9)
  日 時:2018年9月30日(日)12:50~15:00
  場 所:あびこ市民プラザ 多目的ホール
  発表者:9名(英語による発表4名、日本語による発表5名)
  出場者:並木小学校6年生(4名)、AIRA外国語講座講師2名(金芝男 (Kim Ji Nam)=韓国語講師、徐 麗 (Xu Li)=中国語講師)
 この大会は、日本語を母語とする方は英語で、外国語を母語とする方は日本語でスピーチをするものです。スピーチの内容は、広く国際交流に関する発表者の思いや印象、考え方など自由です。
 また、今回初の試みとして、小学生による暗唱した英語の発表である「レシテーションRecitation」を行いました。このレシテーションは審査対象ではありませんが、小学校からの英語教育が行われることを考慮して取り入れられたものです。
 大型の台風24号がこの日の夜半に関東地方に接近する予報から、大会は時間を10分早めて始まりました。
 司会は、石原幸司さんとベトナム・ハノイ出身のレ・タイン・フィエン(Le Thanh Huyen)さんです。司会の進行で、主催者の挨拶から始まりました。
 へさきAIRA会長は挨拶の中で、「今回取り入れたレシテーションは、英語教育が低学年から始まるのに合わせ発表の機会を設けたもので、今後増やしたい」と説明しました。

1 英語による発表
 スピーチは英語の部から始まり、4名の方が発表しました。内容は、次のとおりです。
・川田悦代さんは、「援農ボランティア」体験から、国や地域により「当たり前Ordinary」のことに違いがあること等学んだことを。
・菅谷りささんは、クラブ活動をとおして気づいた音楽が人や国境を越え人々を幸せにする「力Power」があることを。
・谷口詩絵奈さんは、2年間にわたる我孫子の研究から得た我孫子の「すばらしさhow great」を多くの人に知ってもらうことを。
・中嶋優理さんは、シンガポールで開催されたAPRSAAF-25水ロケット大会でのスピーチの体験から、英語で「話すtalk」ことの重要性に気付いたことを。
 
2 日本語による発表
 続いて、5名の方が日本語で発表を行いました。
・張 春玲 (Zhang Chun Ling)さんは、覚えられない日本語に、日本語を勉強するのが「生活の一部」と頑張っていることを。
・尹 美娟 (Yin Mei Juan)さんは、中国から日本の戻り「お帰りなさい」の一言にこの国にも私を待っている人がいると。
・呂 澤晴 (Lu Ze Qing)さんは、ボランティア活動から学んだ「ポジティブ」になった自分について。
・鈴木靖那さんは、上海で育ち日本の学校で学んでいるが、上海にいる「姉との約束」を糧に頑張る自分を。
・グエン・ニュ・ガー (NGUYEN NHU NGA)さんは、日本で学ぶ「介護サービス」をとおし両国の架け橋になることを。

3 レシテーション
201809302 9名の発表が終わり、続いて、小学生による「レシテーションRecitation」が行われました。並木小学校は、文部科学省の英語教育の指定校として英語活動に取り組んでいます。今回は、スピーチ大会初の試みとして、同校の児童にレシテーションをお願いしました。
・旅行の楽しかった思い出について(東 花菜子さん)
・夏休みに20冊以上読んだ本で夏目漱石について(浦 翔太さん)
・徳川幕府成立後平和が続いた徳川家康について(大木 睦さん))
・サマーキャンプで訪れた日光での思い出について(野口拓人さん)。
 講評では、キスチャック先生、バウマン先生ともに「very good speak English」と4人の発表を称賛するほど、とても素晴らしい発表でした。

4 おしゃべりタイム
2018093121 審査員による審査の時間中、会場では「おしゃべりタイム」として、AIRA外国語講座講師への日本との違いなどについてインタビュー形式で会話が行われました。
 話し手はともにAIRA外国語講座の講師で、韓国ソウル出身で韓国語講師の金 芝男さんと中国大連出身で中国語講師の徐 麗さん、聞き手はAIRA副会長 北嶋扶美子さんです。出身地、日本・我孫子の印象、日本語を学ぶ苦労、日本の学校との違い、今後の希望 について話されました。
 日本については、「醤油の臭い」を感じたこと(金さん)、我孫子の地名は「わが孫」の意味で驚きと覚えやすかったこと(徐さん)。日本語学習では、方言に苦労したこと(金さん)など。
 学校の違いでは、両国とも部活はなく、給食は日本の様な教育の一環として考えてない様です。これから、手賀沼エコマラソンの完走(金さん)、旅行をして日本の文化歴史等日本人を理解し日中交流に貢献したい(徐さん)と、今後の希望を話していました。
 来日して、文化などの違いを乗り越えて日本で生活している二人の講師の姿は、今後異文化に直面する若い人達にとって、大いに役立つことと思います。

5 審査結果及び表彰式
 続いて、審査結果の発表と表彰式が行われました。表彰式では、台風接近による時間節約を図るため、景品の授与を行い、表彰状は終了後渡しました。
 受賞者は下記審査結果のとおりです。なお、会場審査員賞は来場者が審査員となり選らんだものに与えられる賞です。
 すべての表彰が行われた後、全体の講評が倉部俊治我孫子市教育長により行われました。「伝えたいことが伝わり、心のこもったスピーチでした。今回第一回のレシテーションにチャレンジした並木小の4人、これを契機に他校からも出場してチャレンジしてほしい」
 第20回スピーチ大会実行委員長北嶋扶美子さんの挨拶に続き、司会の閉会の辞により大会は終了しました。台風の接近にもかかわらず、85名の方が発表を聞きにみえました。
 
【審査結果】
我孫子市国際交流協会会長賞  菅谷りさ    布佐中学校3年  『 The power of music 』
我孫子市長賞   尹 美娟  社会人  『 お帰りなさい 』
我孫子市教育長賞   谷口詩絵奈  久寺家中学校3年  『Finding Abiko 』
中央学院大学学長賞  中嶋優理  江戸川学園取手中学校3年  『 APRSAF-25水ロケット大会に参加して 』
川村学園女子大学学長賞  川田悦代  社会人  『 援農が教えてくれたこと 』
会場審査員賞   グエン ニュ ガー  江戸川学園おおたかの森専門学校1年  『 日本とベトナムのかけ橋になりたい 』
【審査員:6名】
へさき康彦AIRA会長、渡辺健成我孫子市長代理(企画財政部長)、倉部俊治我孫子市教育長、市川 仁中央学院大学学長、ウイリアム・キスチャック川村学園女子大学学長代理(国際英語学科教授)、ジョン・バウマン中央学院大学英語講師
 
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