日本語教室の火曜日クラスによる学期末合同学習会として、日本のお正月に行われている遊び体験「日本のお正月―伝統的な遊び(ゲーム)を体験しよう!」が行われました。 (No.16-24)
日 時:2016年12月6日(火) 10:00~11:30
場 所:アビスタ ミニホール
参加者:46名(受講生22名、日本語ボランティア21名、託児ボランティア3名)
火曜日クラス学習係の渡邉さんから「日本では1月になるとお正月を迎えます。今日は、お正月に子ども達の遊びを体験していただきます」と趣旨説明があり、学習会が始まりました。
1 「お正月」の歌を歌う
増田さんのピアノ伴奏で参加者全員で「お正月」の歌の合唱をし、その後渡邊さんから歌詞の説明がありました。歌詞の「もういくつ寝るとお正月になるの」歌声を聞いていると、お年玉をもらったり、たこ揚げ、コマ回し、まり突き、羽根つき等の遊びに胸を膨らませる子供たちの姿が浮かびます。
2 “いろはかるた”で日本語を学ぶ
受講生は、あらかじめ6つのグループに分けられ、1グループ3~4人です。
久保田さんから、「読み上げたのち絵札を多く取り合います。内容はことわざが書かれています」と“いろはかるた”のルールの説明があり、ゲームは開始されました。ゲームは1枚ずつ解説を加えながら進められました。
「馬の耳に念仏」・・・馬に念仏をしている絵から、人の意見や忠告に耳を貸そうとしない人には、少しも効果がないことのたとえです。
「可愛い子には旅をさせよう」・・・かわいい自分の子には、親元で甘やかすのではなく、世間の厳しさを教えて育てた方が子供がしっかり育つと言うことです。
「猿も木から落ちる」・・・木登り上手な猿も木から落ちる、ことからどんな名人でも失敗することがある。
「ちりも積もれば山となる」・・・地道な努力の積み重ねが必要で、反面小事をおろそかにしてはならないという戒め。
第1回目は、かるたは10枚読まれ、各グループの最高は4~6枚でしたが、2回目は15枚中5~11枚でした。三回目は3グループに統合して行い、最高は8~11枚でした。
読み取りのない空ふだを入れ、お手付きの言葉を教えながら、“激しい取り合い“の中にも笑いが渦巻き楽しいひと時でした。
3 コマ回しと羽子板(羽根つき)で遊ぶ
グループを2つに分け、男の子が遊ぶコマ回しは、湯浅さんと渡邊さんが、女の子が遊ぶ羽根つきは、久保田さんと磯貝さんがそれぞれ担当しました。
コマ回しは、ひもの巻き付け方、回す時のコマの持ち方、持ったコマを軽く前に離し、手に持ったひもをグッと引き寄せるタイミングと、どれもが難しい。特に回しかたが難しく、コマを下に投げつける人が多かったようです。何度も試行錯誤を繰り返しながらトライしていました。徐々に慣れ、うまく回った時は密かに喜んでいました。うまく回った時の快感は、やってみた人でないとわかりません。
羽根つきは、ルールは簡単で、羽根を打ちあい、打ちそこなった場合に罰として顔に墨を塗る(今回はシールを貼る)、です。カンカンと打ち合う音がホール内に響き渡り、前後左右に羽根を追う元気な姿が見られました。
日本伝統のお正月ゲームも、近年は、すっかりゲーム機で遊ぶ事が多く、外で遊ぶ姿が少なくなってきました。
羽根つき歌「ひとめ ふため みやかし よめご・・・」の歌声を聞くのは、久しく遠くなってきました・・・。