第24回あびこ国際交流まつりの開催
場所:あびこ市民プラザ 3階(ホール、ギャラリー、サロン)
今年で24回目を迎える「第24回あびこ国際交流まつり」が開催されました。今回は、市制45周年記念事業として、また我孫子市内外で生活する外国人と市民との交流を通して、文化・習慣をお互いに理解し深め合う「小さな交流 大きな理解」をテーマに、あびこ市民プラザを会場に行われました。 (No.15-16)
【まつり開始前のリハーサルなど】
まつり開演に先立ち、10時30分から“カッパダンスキッズ”によるリハーサルが行われました。約60人の子ども達により音楽に合わせたリハーサルは、本番さながらの演技で、開場前にもかかわらずホールは人で埋まっていました。
また、ホールに隣接のギャラリーでは世界11カ国の飲物の試飲や民芸品の展示、食べ物の提供が行われますが、定刻の11時前にリハーサルを見に来た人達で早めにオープンした程です。
この頃サロンでは、ホールの喧騒さと変わり、お茶席や着物の着付けが静かに始められていました。
【サロン】
1 着物着付け 着物の着付けは外国人を対象に、田口慶子先生を中心に、社中の先生方が着付けをしました。最近は男性の希望も多くなっています。着物着用後はギャラリー入口に岩井春幸先生が活けた生け花の前で記念写真を撮ったり、舞台に出演したりしていました。Ms.マジェッサさんも和服姿で司会をしていました。
和服は着る人に合わせ、色、柄、帯などを揃えると、その人がとても映えて見えます。着物姿を見ますと、さすがに田口先生、社中の先生方のセンスが覗われます。
2 お茶席 裏千家の中野宗信先生とその社中の方々によるお茶席は、開始前から順番待ちでした。
季節感あふれる椿を模った和菓子を味わいながらいただくお茶と、「菊松多寿色」の短冊のかかる落ち着いた雰囲気の中で、中野先生から今日のご趣向についてのお話がありました。日本伝統のお茶の心である「和敬清寂」を垣間見ることが出来ました。
【ギャラリー】
ギャラリーには、アホウドリ饅頭販売コーナー、キッズコーナーと8つのブースがあります。
アホウドリ饅頭は、AIRAがデザインし作成した焼印で作られた紅白のお饅頭です。(公財)山階鳥類研究所が中心となり、絶滅と思われていたアホウドリを小笠原諸島に移住させ、現在取り組んでいる「小笠原諸島への再導入」プロジェクト支援するために販売する饅頭です。AIRAが市内の菓子工房「福一」に注文し、AIRAまつりで販売し、得た収益金を寄付するものです。
入口にはアホウドリのひな鳥のぬいぐるみ(重さ約4㎏)があり、来場した子ども達が触ったり、抱いていました。AIRAスタッフの他にボランティア学習で参加している千葉大の学生も加わり、120個完売となりました。ご協力ありがとうございます。
キッズコーナーでは、川村学園女子大学生5人がボランティアで参加されました。日本人の子どもと外国人の子どもが訪れ、塗り絵や折り紙の作製等をしていました。上手にできた子供には、学生手作りのメダルが首にかけられ、そのメダルを子どもはホールに来て誇らしげに見せていました。
今年は沢山の子どもがキッズコーナーを訪れ、川村学園女子大学生達は息つく暇もなかったようです。
8つのブースは、韓国、ドイツ、アメリカ、中国、フランス、コロンビア、東南アジア(フィリピン、マレーシア、タイ、インドネシア)とAIRAブース(ネパール)です。外国語講座の語学生や中央学院大学の留学生等が中心となりブースを開設しました。それぞれの国の特産物や民芸品、飲み物の提供、衣装などでブースを飾っていました。訪れた人とその国の言葉で会話するなど賑やかでした。
【紙芝居】
12時15分からホールにて紙芝居「いなばの白うさぎ」と「ごちゃまぜカメレオン」が行われました。読み手は、ロシア出身の篠塚エレーナさんです。エレーナさんはロシアの詩人プーシキンの詩の朗読会を開催するなど、演技力豊かな方です。
「いなばの白うさぎ」では、身を乗り出し、畳の上に座っている子ども達に話しかけ、問いかけながら進め、話の中に引き込みながら進められました。来場の子ども達の他に大人の方も聞き入っていました。
欲張りな願い事をかなえたカメレオンの話である「ごちゃまぜカメレオン」の話では、子ども達の前で「いつもの姿に なれたらなあ!」等と身振り手振りの演技も取り入れていました。
【ホールでの舞台演技】
13時からホールにてまつりが始まりました。 司会は、交流部会長の早坂満さんとアメリカ出身で日本語教室で学ぶMs.マジェッサMajessa Barksdaleさんです。
菅野哲哉AIRA会長の開会の挨拶に続き、来賓として出席された星野順一郎我孫子市長は、「市では平和教育を推進し「サダコの折り鶴」が市に贈られることになり、様々な人に祈る気持ちを伝えたい。このまつりでも外国人が日本の良さを知り、日本と外国の文化交流と国際理解が深まることを期待する」との挨拶がありました。
続いてご来場の来賓の紹介がありました。
まつりの歌、踊り等の出し物が始まりました。
1 日本語教室生徒の発表 土曜日教室の生徒は「365歩のマーチ」を合唱しました。火曜日教室の生徒は国名から国旗を当てるクイズを出し、6題全問正解は1名とかなり難易度は高かったようです。
2 カッパダンスキッズのダンス あびこカッパまつりに出演している子ども達(AKD48)によるHIPHOPダンスです。
子ども達をグループに分け、ビートのきいた曲に合わせ、子ども達は舞台、舞台周辺、通路と場内所狭しと踊りまくっていました。カッパまつりのイメージキャラクター“あびか”ちゃんが特別出演して一緒に河童音頭をダンス調にアレンジしたHIPHOPダンスを踊りました。満員の場内は更に熱気にあふれ、子ども達への惜しみない拍手に湧きました。
3 松本圭未&田山ひろみの歌 プロとして現役で活躍している2人による歌です。
松本圭未さんはTV・映画・舞台・CM等幅広く活躍しています。田山ひろみさんはジャズヴォーカリストとして活動しながら、ピアノ弾き語りのライブを行うなど多才な持ち主です。
二人の息はぴったり合って、「スターダスト」、「New York, New York」、キャッツより「Memory」、「唇よ熱く君を語れ」や松本さんが吹き替えを行っているドラえもんから『ひまわりの約束』を歌いました。 マイクを通さないで聞いた歌は、会場内に響き渡る声量でプロの姿を改めて感じました。
4 ベリーダンス 我孫子で練習している「NIKERAベリーダンス 我孫子クラス」によるダンスです。
ベリーダンスは多種類の踊るスタイルがあるようで、3つのパターンによる踊りを披露しました。どの踊りもアップテンポのリズムに乗り、素晴らしい衣装とともに、可憐で美しく神秘的な踊りでした。7人によるベリーダンスは、観客の目を舞台にくぎ付けし時空間を忘れさせるものでした。
5 コカリナ演奏 コカリナサークル”あびこ”による演奏です。
コカリナによる演奏は「木の妖精が歌っている」と言われるほど、木の持っている柔らかく、優しい響きがして、懐かしさを思い浮かべさせます。「竹田の子守唄」「きつつきボルガ」等の演奏が行われ、桜、松、杉、楓などでつくるコカリナの材質により異なる音色がハーモニーし、会場を森の中にいるような感覚にさせていました。
6 ルーマニアの舞踊 ルーマニア出身の笠原コルネリアさんが民族衣装をまとい踊りました。
踊りは村の人達が輪になって踊るものもあり、観客やキッズコーナーにボランティアで来ていた川村学園女子大学の学生、場内の子ども達も加わり輪になって踊りました。輪になって踊る姿は、皆さんとても楽しそうでした。
7 AIRA外国語講座生の発表
ア 中国語講座生は、「蘇州夜曲」の合唱と唐詩「楓橋夜泊」を読みました。
イ 韓国語講座生は、「九九」の主題歌と冬のソナタの挿入歌「マイメロディ」を歌いました。
ウ 英語講座生は、「愛しのクレメンタイン」の曲を会場で歌詞カードを配り、一緒に歌いました。
エ フランス語講座生は、シャンソン「L'ame des poetes」(詩人の魂)を歌いました。
【抽選会】
村越実行委員長の参加者、来場者やまつり実施に携わった方等へのお礼などの閉会の挨拶の後、来場者対象に抽選会が行われました。
賞は1等2本、2等2本、3等6本、4等10本の計20本ありました。商品は日用品に加え、賛助会員のNECからNECグリーンロケッツのタオル等のラグビー関係の品、中央学院大学から可愛らしいストラップと駅伝応援グッズ、(公財)山階鳥類研究所から書籍「ぼくはアホウドリの親になる(写真記ひな70羽引っこし大作戦)」、更にギャラリー出店のフランスパン、ドイツグミ等の食料品を其々提供していただいたものです。
司会のMS.マジェッサさんとMr.ロスさんが抽選箱から当たりくじを引き、場内では引くたびに一喜一憂しながら見守っていました。各賞の抽選終了後、更にMs.マジェッサさんと会場の人でじゃんけんをし、勝者に商品が配られました。 賑やかで、楽しかったまつりはこのようにして終わりました。